更新が大分開いてしまいました。
正直忙しくてNASCARを見る暇がありません(他のブログはガッツリ更新している模様)。
今シーズン初のロードコースとなったソノマですが、今年のルール通り3セグメントでのレースです。
そのため戦術が変わったように見えますが、勝つための正解はほぼ変わりません。
ピット回数はなるべく少なく、全てのピットは前倒しで、セグメント間のコーションはステイアウトが定石となります。
最初のセグメント終了後に入ったアルメンディンガーとかラーソンは全く理解してない入り方です。
セグメント2の終了間際に入ったハービックやカート・ブッシュが一見正しそうに見えますが、期待値的な正解は39周目に出たイエロー時に入って残りを1回で済ます事です(ハムリンが取った戦術)。
ただ結果的にはスチュワートハースの車が良すぎて、作戦云々ではありませんでした。(特にクリボーは戦術関係なくレース後半で数十台の車をパスしています)
優勝にあと一歩届かなかったのは、大ギャンブルに走ったケセロウスキーです、
セグメント2のイエロー後に入って、そのまま引っ張り続けます。
その間にイエローが出れば最後尾まで落ちるかなりリスキーな戦術であり、イエローが出なくても本来はメリットが少ない戦術です。
ピット交換タイミングを後ろにズラすのは、給油があった時代のF1なら
・クリーンエアー
・燃料が軽い
・遅い車にブロックされない
というメリットがあります。
しかし、NASCARだと車重が重く燃料タンクの中身に差があっても速さは殆ど変わりません。
また、ピット作業時間の長いので、1ピット分のタイムを稼ぐのはほぼ不可能です。
ケセロウスキーのラップタイムを見る限り、タイヤを変えた車より0.5秒~1秒くらい遅かったのですが、トラブルを抱えた車が後ろを蓋する形となりました。
それにより、ケセロウスキーはタイヤ交換後の復帰予定順位が20位前後だったのが11位となり、上位に入る事が出来たわけです。
もしレース終盤にイエローが出ていたらケセロウスキーが勝っていたと思います。
レース終盤に10位~20位前後の車に何があったか解りませんが、興味深いレースになりました。
17戦のデイトナではアーンハートJRさんのラストデイトナという事でヤラセ臭がプンプンしていました。
昨年で言えばトニーのソノマですね。
その時はハムリンが介護役でした。
今回はケセロウスキーあたりの介護を受けて勝つかと思ったのですが、2回もトラブルがあると流石に無理です。
JRさんに当ててしまったメナードや目の前で回ってしまったハービックは猛省が必要だと思います。
レースは有力どころが軒並み居なくなって、ステンハウスJRが制しました。
18戦のケンタッキーは「ケンゼスのジョー・ギブス離脱」のニュースが流れます。
ケンゼスはもう45歳なのですね。
まだまだ若い感じがします。
それよりも45歳が最年長というのが驚きました。
NASCARは50歳まで一線級でやれる印象ですが、やはりギャラがネックなのでしょうか。
プレーオフを作ったケンゼスには一回プレーオフを制して欲しいのですが、今年はルールを考えると厳しそうです。
レースはケセロウスキーなどがリタイアしてトゥレックスJRがずっとトップを譲らない展開。
本当に何もないレースで終わるかと思いきや、カートブッシュが空気を読んだかの如くイエローを出します。
そしてトゥレックスJRの選択はまさかのステイアウトです。
普通はピットで4タイヤ交換となります。
リードラップ車8台である上に、周回遅れを挟んでいて2タイヤ勢に抜かれないので、どう転んでも優位に立てるからです。
しかし、結果は2タイヤ交換した車を寄せ付けずトゥレックスJRが逃げ切りました。
グリーン中の走行で20秒以上の大差を付けるくらいマシンが速かったのが勝因なのだと思います。
次のロードンは新しい路面メンテナンスで行われましたが、途中でレッドフラッグの中断。
解説だと「ワイドラインで走れる」事を目的にしたそうですが、ロードンってそんなモノ求めてないわけです。
マーティンズビルのようにぶつけないと抜けない方が面白いわけですが、近年はそういったレースがロードンで見られてないのが、このコースのツマンナイ原因だと思います。
ゆえにシングルラインでハードブレーキングが求められるようなコースに改修する事が必要です。
レースはトゥレックスJRの圧勝というよく見る光景かと思いきやタイヤトラブルで他の車にチャンスが巡ってきます。
結果はケンゼスを捨て駒にしたハムリンが何とかラーソンの追撃を凌ぎきりました。
続くブリックヤードは観客の入りが結構寂しい状況に。
まあコースが大きいのであれでも数万人は入っているのでしょうけど。
レースは1周が長いからか、セグメント終了間際はピットがクローズする仕様にルール変更。
これはこれでいいと思いますが、戦術の選択肢を狭めてしまうと1セグ~ファイナルまでスウィープする事例が増えるはずです。
その点がどうなるでしょうか。
今回はカイルの圧勝展開だったわけですが、最終スティントのスタートでトゥレックスに引っ掛けられてクラッシュ。
そこからレースは混沌とします。
レース終盤に大クラッシュが発生して、ラッキーなタイミングで入っていたケインが先頭に躍り出ました。
気がつけば3年勝っていないそうです。
他の車は空気を読むかなあと思いきや、チームメイトのジョンソンですら全力でケインを抜きにかかります。
ケセロウスキーやハムリンはチェイスをほぼ確定させていますが、チームメイトの事を考えるとケインに勝たせるわけにはいけません。
そういう指示が飛んでいたはずなので、問題となったケインのアウトラインスタート選択も、路面状況云々ではなく、後ろにハムリンを置くのが間違いだと思います。
それでもイエローに助けられて、最後のりスタートを決めたケインが優勝をもぎ取りました。
最後は息詰まる攻防で面白いレースだったと思います。